超人計画 (角川文庫)

超人計画 (角川文庫)

エッセイで正に感じさせられたが、この人はきっと気が違った人なのだと思う。脳内彼女とのやり取りで話は進んでいくのだが、小説家だからこういったことが出来るのか、それともこの人が特別に特殊な人間だから出来るのか。いかにして生身の女性彼女を作るか、がこの本の本質であり、目標であるが、その大部分は部屋の中、地元の駅周辺でしか進行していかない。彼の作品は、アニメ化なんてするべきではない。そんなことしたら余計な収入が増えて、彼は今以上に文章を書かなくなってしまう。だから彼にはやや貧しい生活をさせるべきだと思う。