本
- 作者: 福田和也
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1999/07
- メディア: 文庫
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上の日記を書いてた人は削除されたようです。これからは新しい僕がこの日記を継続させることになりました。
福田和也といえば、実は舞城王太郎なんじゃねえか?と疑われたりしていた論壇の方である。僕が初めて彼を知ったのは大塚英志と紙上で対談しているのを読んだ時だ。知的な話し方をしそうな人だなあ、と思っていたのであるが。この本の文体はとてつもなく下品だ。何処ぞのチンピラが喋った言葉をそのまま本にしたような感じ。まあ連載していた雑誌が『Woooo』というエロ本だったから文体なんかは気にしなかったのだろう。エロ本だから、核武装の話をしたならば追放されるような時代であっても何でも言えた。オウムに対しても真っ向から批判という形はとっていない。正に左でもない右でもない、正直どっちだって面白けりゃあそれで良い。そんな本だ。これを高校生の頃の僕が読んでいたら間違いなく福田和也に染まっていただろう。
それにしても15年近く前の文章なのに面白く読めた。それはきっと、彼が言っていることの多くが現代の事情と当て嵌まったり、言い当てたりしているからだろう。当人は言い当てるようなつもりで言ってないとは思うが。