映画
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2006/02/03
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「ジョニー・デップ超好き!」とか言っちゃう多くの女性があまり好きではありません。別にジョニー・デップが嫌いなわけでも、ジョニー・デップに嫉妬しているわけでもありません。ただ「ジョニー・デップ超好き!」とか言っちゃう多くの女性は思考を停止させているのではないかと感じるのです。
確かにそこそこ格好良いけど、この沸騰ぶりは何なんだろうと思うのです。例えば浅野忠信という日本の俳優さんは面だけ見ると「格好良い」と断言することは出来ません。それは好みによるでしょうけれど。それでも現在はファッション雑誌で持て囃され、世の女性は彼に熱狂します。しかしながら嘗て、『金八先生』に出ていたまま、そのままの雰囲気を現在まで引き摺った彼を想像してみて戴きたいのです。どうでしょうか?鶴見辰吾を超えていますでしょうか?僕には甚だ疑問です。
僕が思うに、浅野忠信さんは岩井俊二映画に出たりであるとか、Charaと結婚したりであるとか、日頃テレビにはあまり露出せず、映画とCMに活躍の場を据えているとかの多くの俳優と一線を画すプロモーションが付加価値を帯びて、現在の浅野忠信人気が構築されているのであると考えます。同様に、ジョニー・デップもティム・バートンの映画に出たりであるとか、フランスに住んでいたりであるとか、フランスの歌手であり女優でもあるバネッサ・パラディとの入籍無しの結婚生活であるとか。少し浮世離れした感じが彼に付加価値を帯びさせているのではないでしょうか。その付加価値に女性が喰い付きます。そして喰い付いた女性を見て、更に思考停止に陥った女性が喰い付きます。その連鎖が今起こっていると思います。いかがでしょうか?
映画はエンターテインメントにこだわり、ハッピーな終わりを迎えます。ハッピーな終わりで良かったと思います。それでも、「ウンパ・ルンパ」という少数民族のそれまでの歴史を考えると背筋が凍えるようです。また、途中で脱落していった子供の将来を想像すると涙が零れてきそうです。きっと見世物小屋で人々の奇異の目を浴びて一生を終えるのでしょう。それがティム・バートンがこの映画の中で言いたいことの8割を占めていると思います。表面的にはハッピーエンドであっても実のところは、壮絶なメッセージを秘めていたのです。そしてジョニー・デップの引き籠り体質は現代日本を象徴していたのです。流石、日本文化に傾倒している監督です。この、タイムリーであり、皮肉と風刺に溢れた映画は松本清張の小説に通ずるものがあるのではないでしょうか。
ごめんなさい。僕はまた嘘を吐いてしまいました。本当はそんなこと全然思ってないんです。ただちょっと背伸びしてみたかったんです。この映画面白いです。おバカ映画だと思ってしまいました。バカです、バカ。六本木か何処かの映画館で観ると、チョコレートの香りがしてくるそうです。あーあ。そっちで観たかったなあ。あとビバリーヒルズコップが観たいなあ。