小説

gift

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短編が19作入った小説。氏の作品はこれが初めてだった。
どれも綺麗で淡い印象がある。色に例えると白に近い水色みたいな感じ。
文体がまた独特。でもそれがスッと頭の中に入ってきて自然な会話みたいに思える。
僕の好きな話は『オトヤ君』。天才少年の話。哀しい話であったが滑稽にも思える。


全体を通してどの話も短編らしい短編。結末は映画のように非現実的、話自体が非現実的だから何とも言えないが。
本を読むのが遅い僕でも二時間足らずで読めました。
速い人なら一時間で読めるでしょう。


古川日出男さん。編集プロダクション、フリーライターを経て33歳で作家デビュー。
僕もこんな人生を歩みたい。羨ましい。


明日は舞城王太郎