日記

 大学の同期生と後輩とで飲む予定が、後輩と思しき人間は同じ時期に大学に入学したはずなのに2つ下の学年で今も大学生をしている人のみであとは同期生という逆人望に恵まれた集まりとなった。午後3時から小汚い中華料理屋でビールを飲み、居酒屋で飲み、歌舞伎町の地下で飲み、ゴールデン街で飲んだ。途中、ゴールデン街の外国人が集う飲み屋に近づくとベーコンレタスのニホイではなくそれはもうきっと日本では取り締まられていたりいなかったりするような幸せな植物を燃す匂いがしてきたけれど、それは酔っ払っていたからだろう。前にもゴールデン街の路地裏で同じ匂いが遠くから漂ってきた気がするけど、その時も酔っていたから同じ現象だろう。そして外国人が集う飲み屋付近でロン毛の青年に「お前それでも日本人か!?」的な勢いで胸倉を掴まれたり、殴られそうになったりしてけど、そもそも何故そんなことになったかの発端が思い出せないというのが酒の恐ろしさだと。当初、僕等に詰め寄って、僕の胸倉を掴んで今にも殴りそうになってきた人は1人だったはずなのに、それを抑えていたロン毛の友人のロン毛Bがいつの間にか外国人に喧嘩を売っていたし、いったいどういうことなのだろう。最初のロン毛Aはどこからかレンガを持ってきて外国人の頭を殴ろうとしてたし。でも実際には殴らなかったからきっと彼は本当は優しい人に違いない。僕のことも殴らなかったし。Tシャツの首元は伸ばされたけど。やはり酒が入り、更に集団となると人間は1人でいる時には絶対にやらないことをやるものである。外国人に向かって中指を立てて挑発、なんて1人で外国人のたむろする飲み屋の前では絶対に出来ないだろうに。もう何というか、この日集まって飲んだ他楽しい気分が萎えてしまって、ここら辺の飲み屋を紹介した僕は申し訳なくて、今僕が考えた言葉でその心境を表すと、ふがいないや、という感じです。たった今考えた言葉です。