映画

妄想の話を聞かせる寿命間近の父親と小さい頃からそれを聞かされ、うんざりしている息子とそれを取り巻く人間の話。本当の話はつまらない。ならば創作でも面白い話の方が良いじゃないか、という父親のスタンスがとても好きだ。映画を観ていると、何処が本当で何処が創作なのか境目のあやふやな父親の話に引き込まれていく。美しくて、非現実でありながらそこまでは浮世離れしていない映像世界は本当に内容と絡まり合っていて凄いとしか言いようがない。
やはり父親は死んでしまうのだが、流行の泣かせる為の白血病や不治の病ではない。死に方は問題ではない。父の真意がこれまで掴めなかった息子が最期に父の為に話した創作(?)で涙した。そして現実の葬式でまた涙した。2度泣く映画だ。瞳が泣けちゃう(By FANATIC◇CRISIS)。最後またふざけました。