ベトナム怪人紀行 (角川文庫)

ベトナム怪人紀行 (角川文庫)

ベトナムに行きたくなくなった。違うな。行ってみたいけど肉体は行かなくても良い。精神だけになって旅してみたい。それはお腹を壊すからとか、虫がいるからとかいう安易な理由ではなくベトナム人の気質がとても取っ付き難いからだとこの本を読んで感じたからだ。数千年前からベトナム戦争カンボジア紛争まで、他国の干渉を受け易い状況で自国の尊厳を守ろうとずっとずっと頑張ってきたのだ。だから誇りやプライドという類のものが僕なんかに較べるととんでもなく強固でデカい。貧弱な精神の僕なんかがゲッツ板谷と同じ「ベトナムに勝つ!」というコンセプトの元、ベトナムに乗り込んだら入国30分で曙並みの負けを喫するに違いないのだ。
ゲッツ板谷の文章を初めて読んだのだがサクサク読めて面白い。思わず電車の中で吹き出してしまいそうになった。この文章の軽さと読み易さと面白さは大槻ケンヂに匹敵する。どうして今まで読んでこなかったのだろう。人生損してる。もう俺は損しっぱなしだな。畜生。ゲッツ板谷みたいになりてえよ、糞。



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