小説

脳男 (講談社文庫)

脳男 (講談社文庫)

 最近集中して本を読む暇がなかった。いや、前と何ら状況は変わっていない。ただ何となく読まないでいることで就活に打ち込んでいると自分を錯覚させていただけなのだろう。でも今は違う。達観したのか俺は。
 江戸川乱歩賞審査員全員が絶賛。その理由も読めば納得出来る。読了した後に納得するのではない。読んでいる途中からもうこの小説は素晴らしいと納得。サヴァン症候群推理小説に取り入れている。「サヴァン症候群」と聞くともう黙っていられないことで有名なのがこの俺。特命リサーチ200Xで知ったサヴァン症候群。凄いよね本当に。身障者だけれどもある一つの分野だけに於いては超人的な能力を発揮する。本を一度読んだだけでその内容を一言一句間違えることなく暗記することが出来たり、素数を数限りなく言えたり。自閉症の人によく現れるらしい。自閉症の治療方法が確立されたのならばこの脳男の話も現実になるかも知れない。ライトノベルだったら鈴木一郎か茶屋警部を主人公にしてシリーズ化出来そうだ。というかこの小説はライトノベルだ。続編は出ていないものか。