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どんな感動的な映画より音楽より僕の涙を誘うのは人の死。
直接的に人の死で涙を流すわけではない。
残された家族を見ると、残された家族が哀しんでいるのを見ると涙が出てくる。
一生ヘラヘラ笑いながら生きていけたら良いなぁ、なんて思っている僕である。
勿論この96時間(以上)家から一歩も出ずにテレビを、正月特番を、観ながらゲラゲラ笑っている。
何年もこんな正月が続いているが今日はテレビを観ていて不意を突かれた。
ニュースを観ていたら、先日の地震の被害にあった杉本遼平君のお父さんと弟の葬儀を報道していた。
ピピ島からバンコクへと向かう遼平君はマスコミのカメラに対しても笑顔を見せて気丈に振舞っていたけど、
葬儀が始まると堪えていた感情が噴き出したのだろう、涙、嗚咽を漏らしていた。
そんな遼平君を観ていたら僕の目にも涙が浮かんできた。
正月、ヘラヘラしている自分は、社会はいったい何をやっているのだろう。という感情さえ湧いてくる。
楽しみにしていた家族旅行で津波に遭い、一瞬にして家族と離れ離れになったらどうだろう。
きっともの凄い不安と恐怖であっただろう。楽しい年越しになるはずが一生のトラウマになってしまうはずだ。
12歳の正月、自分はいったい何をしていただろうか。
覚えていないが恐らくお年玉を貰い、それでゲームソフトを買ってヘラヘラしていたのだろう。
そして迫り来る3学期を必死に忘れようとしていただろう。
きっと3学期が始まっても遼平君は学校には行かない、行けないだろう。
それでもカメラに向かって気丈に振舞う彼ならば学校に行くかも知れない。
そうなった時は是非クラスメイトは遼平君を温かく迎えて欲しい。
父親、弟を亡くし、更に未だ母親の安否は不明だそうだ。
一人残った遼平君は12歳。お母さんは是非無事であって欲しいと心から思う。


真面目な事を思う正月。しかしあの映像を観ると考えざるを得ない。


というか駄目だ俺、観てると泣いちゃう。